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日々、考現学 


毎日ではないけど、古今東西、興味を持ったこと、モノ、場所について、現代っこ(昭和生まれだが…)の私ポチ子が、わりと熱く語ります。これは『考古学』の現代版だ!!
by chappy_happy

死刑執行官の苦悩

先日NHKのニュースで日本の死刑が絞首刑が残虐か否かという点を取り上げていた。
難しい問題です・・・死刑自体が難しい問題だと思うから。

死刑執行官の苦悩_d0218730_21214837.jpg


これは大学1年生の夏休みに買った本です。
我ながら、夏休みに読む本ではないなぁ・・・と思いつつ・・・

書かれているのは刑務官のこと。
死刑を執行する決定をするのは法務大臣だけど、執行するのは刑務官。
死刑とは日本で唯一合法的に殺人を行うことなんじゃないかな?
(正当防衛とかを除く)
でも、「命を奪うこと」というのはかなりキツイ仕事だと私は思う。

死刑執行の手順は刑務官が死刑囚の首に縄をかけ、固定し、3人の刑務官が同時にボタンを押す。
どのボタンが死刑囚の足下の床を開いたかはわからない仕組みというけど、三分の一の確率。
死刑執行に関わった刑務官はその日は休暇となり手当てが出るが、ほとんどが酒に消えるという。
極悪人であっても命を奪うことの最前線にいると心が壊れてしまうのではないか?と危惧していた。

死刑に関しては賛否両論あるし、それは私が大学時代から。
試験で『死刑についての見解を述べよ』という設問に私は刑務官サイドからの文章を書いた。

仕事としてとはいえ、死刑を執行する立場の刑務官は苦しんでいると思う。
よく被害者遺族の感情や犯罪の残虐性などが死刑判決の争点になる。
死刑判決が出たら、マスコミはパタリと報道をしなくなる。
そして法務大臣が判子を捺し、死刑が執行されたという事実が突然発表される。
そこには刑務官の苦悩など描かれていない。

死をもって償うことと、一生苦しみながら償うこと、どっちがいいんだろう?
終身刑のない日本では、死刑以外の刑は獄中で死なない限り外に出られてしまう。
無期懲役は万能ではないから。

そういう制度を整えて欲しいなぁ、と大学時代から思っていて干支が一回りしてしまった。
今は裁判員裁判制度が導入されているから、死刑について国民は知るべきだと思う。
私もいつお声がかかるかわからないわけだし。


ちなみにこの本は江戸川乱歩賞を受賞した『十三階段』の参考文献でもあります。
私の方が先にこの『死刑執行間の苦悩』を読んだけどね!←自慢げ
by chappy_happy | 2011-11-05 21:38 | 読書感想文
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